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HIVに感染したからといって直ぐにエイズ発症にならないです

2019年12月30日

エイズの病原体はHIVと呼ばれるウィルスで、このウィルスに感染して治療を受けずに放置すると潜伏期間を経た後にエイズを発症します。梅毒やクラミジアなどの他の性感染症も一定の潜伏期間を経てから発症しますが、エイズは他の性感染症と比べると無症状の潜伏期間が長いという特徴があります。HIVに感染したとしても、数日とか数週間などのような短い期間でエイズ発症ということにはなりません。

HIVに感染をすると、3ヶ月くらいまでの期間にウィルスが増殖して血中のHIV量が急増します。身体の免疫がウィルスに反応して抗体が生成され、感染初期症状がみられます。この時に、一時的に発熱・のどの痛み・倦怠感などのインフルエンザのような症状を発症します。インフルエンザのような症状は数日~数週間程度で自然に収まるので、エイズの感染初期症状であることに気づかない人がほとんどです。感染直後から感染初期症状を発症する3ヶ月までの間を、急性期と呼びます。

急性期を過ぎると、無症候期(潜伏期間)に入ります。無症候期の長さはウィルスのタイプや個人差があり、数ヶ月~20年の幅があります。無症候期の間もHIVが免疫細胞に感染して増殖を続け、時間をかけて少しずつ免疫機能を奪ってしまいます。

HIVが増殖して免疫細胞が一定量以下に減ると免疫機能が失われ、普通の人であれば問題がないような常在菌やウィルスの感染症(日和見感染症)や悪性腫瘍などを発症します。日和見感染症の種類はさまざまで、全身に炎症や潰瘍・腫瘍などができます。日和見感染症が起こるようになるとエイズ発症となり、エイズ治療を受けなければ2~3年で死に至ります。

HIVに感染してからエイズが発症するまでに、ほとんどの人は数年~10年にわたり無症状の潜伏期間が続きます。無症候期の間に抗HIV薬を服用して治療を開始すれば、エイズが発症するのを予防することができます。エイズ治療では、毎日決められた時間に確実に治療薬を服用し続ける必要があります。HIV治療薬は非常に高価なので高額の治療費がかかりますが、日本では医療費の本人負担額を軽減するための制度が設けられています。ほとんどの人は、治療を開始する前に各種支援制度の申請手続きを済ませてから服薬をスタートします。

世界保健機関(WHO)は毎年12月1日を世界エイズデーと定め、エイズの蔓延を予防したり感染者や患者に対する差別を解消するためのイベントが世界各地で開催されています。世界エイズデーの日には日本国内でもエイズに関するイベントが開催され、専門家のトークや無償即日検査などが行われます。

世界エイズデーのグローバルシンボルに、レッドリボンのマークが使用されています。エイズに対する正しい知識を広めることや、患者・感染者を支援するための運動をレッドリボン運動と呼びます。世界エイズデーが近づいて街中やインターネット上でレッドリボンを見かけたら、エイズについて考えてみると良いでしょう。

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