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自覚症状がないためいつトリコモナスに感染したか分からない

2019年09月29日
患者を診る医者

トリコモナス症は淋病やクラミジアと同じように性交渉で伝染する性病で、男女ともに感染をすると発症します。トリコモナス症の病原体は、トリコモナス原虫と呼ばれる寄生虫の一種です。病原体に感染すると潜伏期間を経た後に泌尿器や性器炎症を発症しますが、自覚症状が出ない場合が多いのでいつ感染をしたのかが分からないケースが多いです。潜伏期間も3日~1ヶ月とバラツキがあり、複数の相手と性交渉をしている人であれば感染経路を特定することが困難になります。

女性がトリコモナス症を発症していたとしても、半数は痛みなどの自覚症状は出ません。それでも、膣が赤く腫れたり生臭い黄色のおりものが出ることで気づく場合があります。女性で生臭いおりものが出たら、トリコモナス症が強く疑われます。ただし雑菌に感染して炎症を発症した際も膣が腫れたり臭いが強いおりものが出る場合があるので、病原体を特定して治療をするためにはきちんと検査を受ける必要があります。

トリコモナス症の治療方法ですが、フラジール内服錠という抗菌薬(内服薬)が使用されます。フラジール(250mg錠)の服用方法ですが、男女ともに1回1錠を1日2回服用します。治療期間は10日間で、症状が改善しても病原体が死滅させるために10日間にわたり飲み続ける必要があります。女性の場合は膣錠を使用する方法もあり、フラジール内服錠を服用することができない妊婦は膣錠で治療が行われます。

トリコモナス症は治癒した後も終生免疫を獲得することができないので、ピンポン感染が起こると再発する恐れがあります。ピンポン感染を防ぐためには、パートナーと一緒に治療を受けて完治させることが大切です。

トリコモナス原虫は乾燥に弱いので、空気中に出ると短時間で死滅してしまいます。そのため、乾燥したトイレの便座や日用品を通して他の人に伝染をする恐れは低いといえます。ただし、水中であれば長時間にわたり体外でも生き続けることができることが知られています。このため、ごく稀に入浴をした際に水中で病原体が生き延びて他の人に感染をするケースがあります。治療中の患者と同居している場合は、入浴時や使用直後の濡れたトイレの便座などを通して感染をする可能性があるのでとても注意が必要です。

トリコモナス症は治療薬を服用して完治させることができる感染症ですが、女性が感染して膣に炎症が起こると他の性病に罹りやすくなることが知られています。女性の膣粘膜に炎症を発症すると細菌やウィルスに対する抵抗力が低くなるので、クラミジアやHIVに感染するリスクが高くなってしまいます。淋病やクラミジアなどの病原体に重複感染をするケースもあり、複数の性病を同時に感染すると治療に長い期間が必要になるので注意しましょう。他の性病を予防するためにも、感染していることが判明した場合には、なるべく早く適切な治療を受けて完治させることがとても大切です。

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